お酒にまつわる法律 第3回
- tanapirolawfirm
- 2015年12月23日
- 読了時間: 3分
更新日:2025年10月10日
こんにちは、田中ひろし法律事務所です。年末年始、ホームパーティを開く方も多いと思います。料理自慢の方にとっては、腕の見せ所として楽しみな時期でもあるのではないでしょうか。
パーティにかかせないお酒も、自家製のものだとぐっと本格的になりますね。
今回は自家製のお酒に関する法律についてご紹介していきます。
1.お酒をつくるには、免許が必要
お酒に「酒税」という税金がかかっていることは皆さんもご存知かと思います。
この税金をきちんと徴収するために、法律ではお酒をつくる人に対して「酒類製造免許」を取得するように取り決めています。もし、この免許がない状態でアルコール分1%以上のお酒をつくると
「密造酒」とみなされて、10年以下の懲役又は100万円以下の罰金が科せられます。
しかも、この免許は誰でも簡単に受けられるものではありません。1年あたりのお酒の製造量が、ビールや清酒なら60キロリットル以上、果実酒やウイスキーなら6キロリットル以上必要になります。とても個人でつくることはできない量ですね。
2.お酒に他のものを混ぜてもダメ!
さらに、購入したお酒に別のものを混ぜる行為(混酒)も基本的には禁止されています。
ただし例外として、家庭や飲食店で、お酒を消費する直前に行う場合は良いということになっています。カクテルやソーダ割りなどは、すぐに飲むなら免許がなくても作って良いということですね。
3.自家製梅酒はどうなるの?
ここで、「家で梅酒を漬けるのは法律違反なの?」と思われる方がいるかもしれません。
お酒に梅や砂糖を混ぜて、数ヶ月保管したものは先ほど紹介した例外に含まれるようには思えないですね。実は梅酒をはじめとした漬け込み酒づくりも例外のひとつで、
・自家消費用であること
・20度以上の蒸留酒を使うこと
・混ぜた後にアルコールが新たに1度以上発酵しないこと(アルコール分が増えないこと)
・法律で規定されたものを混ぜないこと
という条件を守っていれば良いということになっています。最後の「法律で規定されたもの」とは米、麦、あわ、とうもろこしなどの穀物やこれらの麹、ぶどう、アミノ酸やその塩類、ビタミン類、色素、香料などたくさんありますが一般的な作り方で梅酒や杏酒をつくる場合は問題ありません。
ただし、自家製梅酒でも、人に売ることはできません。
お酒の販売には「酒類販売免許」という別の免許が必要だからです。
4.では、サングリアは?
梅酒のほかに、ここ数年流行している「サングリア」はどうなのでしょうか?
サングリアとは、ご存知の方も多いと思いますが
ワインに果物や砂糖、果物ジュースなどを入れたものでスペインやポルトガルで親しまれているお酒です。
一般に販売されているワインのアルコール度数は15度前後ですから作ってすぐに飲むカクテルとしてならばOKということですね。
ネット上では、果物などを混ぜたあとに1晩~1日置くようなレシピや、自宅でつくったものをバーベキューなどのアウトドアで楽しむようすすめるような記事を見かけることがありますが、これは気をつけたほうがよさそうです。
ホームパーティでは、自家製果実酒をお客さんにふるまったりオリジナルカクテルをつくることもあると思います。
皆で楽しい時間を過ごすためにも、法律違反にならないように気をつけてくださいね。
投稿者 弁護士法人田中ひろし法律事務所


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