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改めて弁護士過疎偏在問題を考える 第4回

  • tanapirolawfirm
  • 2016年2月14日
  • 読了時間: 4分

更新日:2025年10月10日

こんにちは!田中ひろし法律事務所です。


さて、今年は年明けから芸能人のニュースが取り上げられていますが、法律の条文上の文言とマスコミの用語が異なる言い方、言い回しがあります。


よく使われる「容疑者」というのはマスコミで使用される用語であり、刑事訴訟法上は「被疑者」です。特に新聞ではいまだに「容疑者」と書いていますが、(制度継続の賛否はともかく)裁判員制度で国民が条文に触れることを考えると、刑事訴訟法で使用される文言だけでも、新聞で使用したほうがいいと思います。言葉についても、今後ブログについて取り上げていきたいですね。


ということで、弁護士過疎偏在問題の4回目です。


第4回 地方の特殊性 


<今回の内容>


1 弁護士が入りづらい

2 周囲の目

3 意識の差



1 弁護士が頼りにならない


弁護士が都心に集中し、なかなか地方に弁護士がいないという原因は、制度的な問題や経済性の問題があることは、想像できると思います。

しかし、根本的に地方の方がトラブルを抱えたときに、弁護士を頼らないケースが多いというのも伝統的な問題だと思っています。


田中ひろし法律事務所は、当初弁護士が少ない地域で事務所を開設しました。


そもそも弁護士に相談する選択肢が地域住民の方になかったのだと、感じることがありました。最近は、無料相談や弁護士会の支援等で、そのような地域の方も「弁護士に相談」という選択肢があるようになってきましたが、それでもやはり、弁護士以外のひとに相談するケースがあるようです。


では、誰に相談するのか?


その地域内でのトラブルは、その地域の有力者に相談するケースが多いようです。

例として、地域の年長者や区長さんなどに仲裁を求めるケースもありますが、いわゆる「事件屋」や政治家への口利きをお願いする場合があります。


弁護士が頼りにならない、という感覚が地方にはあるのかもしれません。


2 非弁行為


ちょっとしたトラブルの解決で、法律家以外の方に無償で相談にのったり、のってもらうことは問題になりませんが、前述の事件屋や政治家がらみは場合によって、双方法律違反になる場合があります。


地方だとちょっと繁華街に行けば知り合いに多く合うし、弁護士事務所に車をとめることもためらう方も多いです。誰がどんな車に乗っているか周囲に知られていますからね。


しかし、法律上のトラブル解決のために、弁護士以外に相談することはやめたほうがいいでしょう。弁護士でない者が報酬を得る目的で弁護士業務を反復継続の意思をもって行うことを非弁行為といい、非弁行為は法律で特別に許可されている場合を除き、一律に禁止されています。


これに違反して非弁行為を行った者は、2年以下の懲役又は300万円以下の罰金に処せられます(弁護士法第77条)。


事件屋に相談し解決できたとしても、その相談した内容について弱みを握られ後でトラブルになるケースは珍しくありません。政治家への相談は、賄賂やあっせん利得になる場合もあります。刑事事件です。



3 意識の差


このように地方にはトラブルに巻き込まれた場合に、弁護士に相談するという意識がない方が多いのも現状です。

弁護士がいない→ほかの人に相談→弁護士のニーズがない→弁護士が事務所を開かない、という悪循環があるようにも思えます。


意識の問題は地方の特殊な問題なのかもしれませんが、私たちの事務所のように地方に事務所を開業することで、最初は苦労しましたが、上記の悪循環は少しずつ改善してきたように思えます。


弁護士のニーズが少しずつでてくることで、同時に制度的な問題や経済性の問題も解決することにもつながっているようにも思います。

このような感覚はデータ上にあらわれませんが、相談者の方からの対応で感じるところです。



弁護士過疎偏在問題(今後の予定)


第1回 これまでの日弁連の取り組み


第2回 医師が「少ない」、弁護士が「いない」


第3回 都心の過疎


第4回 地方の特殊性


第5回 自治体連携の可能性

投稿者 弁護士法人田中ひろし法律事務所

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