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弁護士のお仕事 第7回

  • tanapirolawfirm
  • 2015年8月4日
  • 読了時間: 3分

こんにちは、田中ひろし法律事務所です。

さて、今日は相続(遺産分割)に関するご相談という設定で

少し詳しくご紹介します。


3.相続に関するご相談での、基本的なポイント

相続に関するご相談では、亡くなった方の配偶者や子供にあたる方が

相談に来られることが多いです。


まずはじめに次のようなことを確認させていただきます。

・亡くなった人との関係

・遺言があるかどうか

・どのような相続人が、何人いるか(遺産分割の必要があるか)

・負の財産(いわゆる借金)を含め、どのような財産があるか


誰がどのくらいの割合で遺産を相続できるのか、という解説は

インターネットで検索すればたくさんの記事が出てきますので

ここでは割愛するとして、

よくあるトラブルの事例をご紹介しましょう。


A.どのくらいの遺産があるのかよくわからない

親子とはいえ、資産の状況を常に知っているわけではありません。

家族の知らない借金があったり、他人の借金の保証人になっていたり、

といった話はもちろん、もっと身近なところでは、

相続人の一人が通帳を持っているが他の兄弟姉妹に見せてくれない

といった事例もあります。

相続人本人が金融機関や法務局などを訪ねて調査することもできますが、

預貯金、不動産、生命保険など、それぞれに手続きや問合せ先が異なり

知識や経験のない方にとってはとても骨の折れる作業です。

当事務所でも、遺産分割協議の前段階として財産調査を行うことは

よくあります。


B.兄弟姉妹のうち一人が介護をしていたり、資金援助を受けていた

兄弟姉妹といっても、親との関わり方は人ぞれぞれです。

誰かひとりが同居して生前の親の介護をしていたり、

あるいは逆に、学費やマイホーム購入費として資金援助を受けていたり、

ということがあると、遺産分割の際に

「介護をしていたからもっと相続分を増やして欲しい」

「自分は資金援助をしてもらえなかった分、多く相続できるはず」

という主張が出てくるケースは非常に多くあります。


C.「遺産は長男が相続するもの」という誤解

現在の法律では兄弟姉妹の相続分は基本的に平等になっていますが

地域によっては今でもこういった誤解をされている方も

いらっしゃいます。


「うちは財産なんてほとんどないから心配ない」

「家族仲が良いから大丈夫」といった声を

聞くこともありますが、実は、相続トラブルは

財産が小額な場合に起こりやすいという記事もあります。



こちらの記事には、

「12年度の最高裁判所のデータによると、

遺産分割で揉めている案件の32%が相続財産1000万円以下、

43%は1000万円超5000万円以下」

とあります。


また、たとえ兄弟姉妹の仲が良かったとしても、

大切な家族をうしなって悲しみに暮れているときに、

冷静に相続の話し合いや事務手続きを済ませるのは難しいものです。

中には提出期限の限られた手続きもありますから

早めに専門家に相談されることをおすすめしています。


投稿者 弁護士法人田中ひろし法律事務所

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